コラム「ちょんな」

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ちょんな 浜松建設業協会の総務・情報委員会メンバーによるコラムです。

2023年7月

中小建設業の人材不足解消と育成について ※私が最近勝手に思うこと

(1)建設業の現状
 建設業は人手不足が深刻な問題となっています。
 原因として挙げられるのが、少子化に伴う労働力人口の減少・高齢化や建設業の需要拡大等です。
 人手不足が問題視される一方で建設業需要そのものは拡大し、人材供給が間に合っていない実情があります。このまま需要と供給のバランスを欠いた状態が続けば技術者・技能者1人あたりの負担が増加して、やがて人離れに発展する可能性があると思います。

(2)人手不足を改善する方法の現状
 ほとんどの中小建設業者は人手不足で人材育成ができず、多くの建設業には人材が定着していないのではないでしょうか。
 ICT化や建設業DX等で省力化を図り、建設キャリアアップシステム(CCUS)やCPDの活用等で技術者の継続教育を実施して、人材の向上を図っていますが、ほとんどの中小建設会社は、十分な運用には至っていないのではないでしょうか。まだまだ時間がかかると思います。
 しかしながら日々感じる人手不足や人材育成に対して、私ができる問題解消のための努力を怠ってはいけません。

(3)私が勝手に思う若者が抱く建設業のイメージ(思い込み)と私なりのPR方法

 1)休日が少ない・残業が多いイメージ
 公共工事の現場では、今後より一層週休二日制が進んでいくと思われます。若者には「公共工事では週休二日制が進んでいます。当社は公共工事を中心に受注しています」「実は現場作業は、ほとんど残業はありません。5時終了です」とPRできたらよいでしょう。

 2)給料が低そうなイメージ
 誤解であることを伝え、「身につけた技能や技術に対して適切な報酬を設定する給与の仕組みがあること」をPRできたらよいでしょう。

 3)将来性がないイメージ
 「建設業は絶対になくならない業種であること」「技術者・技能者は、一生稼ぐことができる職業である」このことを自信もって伝えることができたらよいでしょう。
 また私が思うには技術者・技能者には「定年はない」と思っています。身体が動く限り何歳になっても稼ぐことができます。

 4)「見て覚えろ、盗め」が人材育成だろうというイメージ
 人材を放置して、技術・技能・知識等を勝手に身につかせる育成方針でないことを伝え、人材を向上させるプログラムに基づいて、育成することをPRできたらよいでしょう。

 5)ブラックだろうというイメージ
 誤解ということを伝えます。たしかに中小建設業者の中にはブラック企業も存在するかもしれませんが、それは他の全ての業種も同じです。人材を大切に扱い、人材の価値を向上させることができる企業はブラックとは言えないと思います。「人材を向上させる仕組み」「身につけた技能や技術に対して適切な報酬と仕組み」が機能していることがPRできたらよいでしょう。

 以上5項目をPR方法として掲げましたが、それ以外にも建設業に対するイメージ(思い込み)はたくさんあるでしょう。

(4)今後私が目指すこと
 建設労働の需要は今後も増加が予想されるため、安定的に事業を継続するには、人手不足の解消や業務改善が不可欠です。
 私はこれらをはじめとする諸問題に対して、逃げずに正面から向かい合って解決する努力を行いたいと思います。また「現状を冷静に判断して良い方向に導くこと」や「理想を追って挑戦し続けること」が私や当社にとって目指すところです。

<H.T>