コラム「ちょんな」

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ちょんな 浜松建設業協会の総務・情報委員会メンバーによるコラムです。

2023年3月

所有者不明土地

 所有者不明土地が全国で410万ヘクタールあると言われています。これは、九州の面積よりも大きく、2040年には720万ヘクタールになると予想されています。この面積は、北海道より少し小さいぐらいですがかなりのものと思われます。

 なぜこのような事態になってしまうと言いますと相続登記がなされていないことが原因です。自分の住んでいる所やその近辺なら問題ありませんが遠隔地であったり、資産価値のあまりないようなものを相続したとしても費用はかかるし、遺産分割はややこしくなるしというようにメリットを感じないためにそうなってしまうと考えられます。相続においても現金は欲しいけどお金にならないものはいらないという考え方が主流になってきているように思われます。

 こうした土地が増えますと自分の土地の境界をはっきりさせようにも隣の土地の持ち主がわからないこともありますし、何より、荒れ地になったりして防犯上も好ましいとは言えません。実際、隣の人がわからないことで土地の分筆ができなかったり、自分の土地を測量したりする費用も割高になってしまうことも多々あります。

 そうしたこともあっていらない土地は国に返すという国庫帰属制度が2023年からスタートします。この制度は、建物の建っていないこと、権利関係が設定されていないこと、管理または処分を阻害する工作物や樹木がないこと、境界が明確であることなどの要件が必要です。また、土壌汚染されていないことも条件としてあります。そのため、国庫帰属に承認される要件も多く、費用面でも相続人に負担が出てしまうことからいろいろ問題もあるとも言えます。また、相続登記は、2024年から義務化されることもありますので今後、こうした土地について何かしらの対策が必要になってくるものと思われます。

 将来的に国庫帰属された土地も含め、こうした土地に対してどう活用していくかということが非常に重要になってくるものと思われます。

 いらなくなった土地は、そのままでは活用できなくても土地の形質を変えることで活用できる土地に生まれ変わることも可能ですし、何らかの利用方法はあると思われます。実際のところ、空き家に対しては、空き家特措法を施行し、空き家対策に乗り出していて中古住宅の流通促進にも寄与していることから土地についても取り組みによっては新たな活用方法も見出せるものと思われます。

 土地の形質を変えるには、建設業のノウハウが必要になってくることから今後、こうした土地の新たな活用方法を推進していくには、建設業の役割は、非常に大きいものと思われます。

 行政、民間、建設業者がタッグを組み、土地に対してアイデアを出して活用方法を考えていけばたとえいらなくなった土地だとしても新しい土地として再生できるはずですし、安全安心なまちづくりの一助になるものと思われます。そうしたことから一歩踏み込んだ土地の活用方法をみんなで考えていくことで所有者不明土地問題の一助となるものと思われます。

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