コラム「ちょんな」

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ちょんな 浜松建設業協会の総務・情報委員会メンバーによるコラムです。

2024年1月

防災を意識するということ

 皆さんは日常の中で防災に対する意識をどの程度持っていますか?

 日々の生活や仕事がある中でいつ起きるかわからない大災害。大災害が起きればすべての物事が一変し、場合によっては想像を超える悲惨な状況と向かい合わなければならなくなるでしょう。でも今のところ災害は起きていないので今まで通りの日常を過ごしています。日常は強く日々時間に追われ予定をこなし、また予定が入り・・・の繰り返し。日常に防災というフレーズが割り込むのは簡単なようで簡単ではありません。今回は日常の中で防災を意識する方法を考えてみます。

 防災を意識する最初の取り組みとしては、数分でいいので日常の中で防災を考えてみる時間を持つことではないでしょうか?東京大学の教授のコラムで「人間は、自分が想像できないことには対処できない。災害時のリアルな状況を想定し、自らの対応を考える“災害イマジネーション”が必要」と書いてありました。まずは自分が被災した時の想像が大事だということだと思います。そこで自分のオリジナルストーリーを作ってみてはいかがでしょうか。例えば自分の日常の中である日時を決め、その日時に南海トラフが起こるという仮説を立ててみることで、具体的な行動に繋がるきっかけになるかもしれません。202○年〇月〇日〇時地震発生!そこは家ですか?会社ですか?外出先ですか?まず何をしますか?どこに向かいますか?何ができますか?たったこれだけ考えるだけでも防災への一歩だと思います。大地震を想定した場合、公助はあまり当てにせず自助、共助を主に考えてみたほうがより現実に近くなると思います。

 次に防災と日常をどう繋げるか、そこについても同教授が「平時の生活の質の向上を主目的とし、それが災害時にも有効活用できる“フェイズフリー防災”の考え方が重要になる」と書いてありました。個人的には防災というものは単体で考えないほうがいいと思っています。何か楽しいことや役に立つことと結びつけることができれば、防災と日常との距離感はおのずと近くなると思います。キャンプやBBQでもいいと思います。炭、お皿、コップ、バーベキューセット、ライト、レトルト食品等役に立つものがたくさんあります。いざという時に使い方も知っています。年に1回必ずBBQをするという目標ならハードルもそこまで高くないですし、楽しく防災にも繋がります。

 花見と防災を繋げる「土手の花見」という言葉もあります。防災は必ずしも真正面から語る必要もなく、その方が日常ではより近寄りやすいものになるかもしれないですね。

<R.I>