コラム「ちょんな」

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ちょんな 浜松建設業協会の総務・情報委員会メンバーによるコラムです。

2006年7月

 先ほど衝撃的なニュース速報が走った。日本代表の司令塔、中田英寿選手が現役引退するそうである。引退という事実もそうだが、1スポーツ選手の引退がニュース速報としてテロップが流れるということ自体、驚きである。

 彼は若い頃は、まわりのことに関心を示さず、自分の言いたいことやりたいことをやっているという感じがした。先輩を呼び捨てにし、チームの方針をあからさまに批判し、それでも個人としては成功を勝ち取り、日本人にとって世界のサッカー界への先駆者となった。
 ところが、ここ最近の中田選手は、誰もが認めるチームの中心だったが、リーダーとして自分の考えを皆に伝え、チームを1つにまとめていくことが思うようにできず、ストレスを感じているように見えた。

 引退を伝える彼の公式ホームページに次のようなコメントがあった。

 「今の日本代表選手個人の技術レベルは本当に高く、その上スピードもある。ただひとつ残念だったのは、自分達の実力を100%出す術を知らなかったこと。それをどうにか気づいてもらおうと俺なりに4年間やってきた。ときには励まし、時には怒鳴り、時には相手を怒らせてしまうこともあった。だが、メンバーには最後まで上手に伝えることはできなかった。」

 彼ほどの男でもリーダーとして苦労や苦悩を重ねてきたという事実が、そろそろリーダーとしてやっていかなくてはいけない自分達世代に対する、叱咤にも励ましにも感じられる気がする。

 何はともあれ、
 「ヒデ、本当にお疲れ様。次のステージでの活躍を期待しています。」

<H.I>